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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第18章 xxx ending √3:TETSURO



 *


「ま、予想はついてたけどな」

 一言でいえばカオスだった。
 このメンバーが狭い部屋に集まるのだから、当然といえば当然なんだけど。

 研磨はワークブックそっちのけでゲームに夢中。蛍は仕事疲れからなのか爆睡してるし、しかも、ご丁寧にアイマスクまでしてやがる。寝る気満々で来やがったなアイツ。

 んで、極めつけはこれだ。

「わあ! 梅干し味のおにぎり!」

「カオリこれ好きだったろ? だからいっぱい買ってきた!褒めて!」

「嬉しい。ありがとう、光太郎」

 い ちゃ つ き や が っ て

 あの黒服のガキ、まるで海外の挨拶みたいにサラッとカオリを抱き締めやがった。カオリもカオリで普通に応じてるし。なんだ。あれか。お前らの間ではそれが日常茶飯事だったのか。

 お兄さんちっとも理解できません。

「オイ、そこのお前、光太郎」

「んあ? 何だよ黒尾」

「カオリから離れろそして帰れ」

 凄んでみせて言う。

 しかし、光太郎は怯むどころか「ははーん」と口角を吊りあげて、イタズラな企み顔をつくった。

 それから何をするかと思えば、彼は、カオリをより一層強く抱き締める。そのまま彼女の耳元にキスをして、俺を見て、笑った。

「俺、カオリのことが好き」

「へっ!? こ、光太郎!?」

「ボーッとしてると、奪うぞ」

 彼はそれだけ言うと、パッ、と腕を離してカオリを解放する。

 こいつ、分かってるんだ。

 バカな振りして色々考えてる。きっと、俺の気持ちにも、カオリの気持ちにも気づいてる。だから敢えてそんな言い方をした。

 それで発破かけたつもりかよ。

「……可愛くねえガキ」

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