第3章 逆らいの条件
静かな部屋の中、岩泉先輩は小さな笑顔を見せた。
「本当久しぶりだな……」
私も小さく笑顔こぼして頷いた。
私はベッドから上半身を起こして座った。
そして自然に抱きしめ合う。
「先輩、かっこ良くてびっくりした……」
「お前こそすげえ美人になったな…」
耳元で掠れるような声でお互いに話し合う。
こうしているのが一番愛おしい。
抱きしめあって小さな声で気持ちを伝えて。
そしたら、相手をもっと欲しくなる。
「先輩、キスしたい」
先輩は私にキスをすると、そのままそっと押し倒した。
舌も入れずただ唇だけをずっと交わらせる。
「舌入れていいか」
一度離れて優しくそう問われる。
頷くと、前髪をかき上げられておでこをそっと撫でながら顔を近づけてきた。
「んっ……」
端から端まで貪るように荒々しいキスなのに、舌の動きはゆっくりで優しささえ感じる。
「ふぁん…んふっ…」
クチュッ…ニチャッ…
岩泉先輩の唾液が流れ込んできて、口の中で甘く広がっては舌で私のとかき混ざる。
キスだけなのに部屋中に卑猥な水音がなり出して、下半身に熱がこもるのがわかった。
顔に触れていた手が少しずつ下がって首筋を撫でた後、胸へと下がっていった。
キスに加えて胸に触れられる快感も与えられる。
岩泉先輩に触れられる分、きっと誰に触られるよりも快感は何倍もの威力だと思う。