第13章 敗北の慰め
あと数秒で終わる、終わって……。
その期待を何度も何度も打ち砕かれては、数分に渡って激しく喉の奥を犯された。
涙で視界が歪んで息苦しさで思考が止まって、口を開くのが苦しくて顎が痛くなって。
影山の動きに合わせてほとんど垂れ流しみたいに伝う唾液。
上の方から流れ続ける涙と、顎の辺りで一緒になってポタポタと落ちてく。
もう影山の行為は私じゃない誰かとやったっていいんじゃないかと思えるものだった。
「はあっ、はあっ…んあっ…!」
影山の喘ぐ声と、声にならない声で苦しみ泣く私。
これで影山の慰めになってる……?
私のしてることはちゃんと意味があるんだよね……?
「っ…!」
「はあっ、ゴホッゴホッ!おえっ…、ッ…ゲホゲホッ!」
射精することなくソレを引き抜かれて、私はようやく目一杯息を吸い込んだ。
同時に嘔吐いて大量に咳き込む。
苦しいっ……死ぬかと思った……ッ。
やっと…、もう絶対駄目かとっ……。
終わった解放感も霞むぐらい息も途切れ途切れで、もう心臓の辺りがぐちゃぐちゃした苦しさでいっぱいだった。
感情がめちゃくちゃになって、影山のためとか思ってたのを忘れてしまいそうになる。
それでも影山は私がこれだけ涙を流したって息を切らしたって、私が見えてないみたいだった。
次はうつ伏せに押し倒されて、お尻だけ突き出した格好をさせられる。
下着ごと一気に膝までずり下ろされて、嫌でも濡れてしまっていたアソコに軽く触れることも無く指を二本突っ込まれた。
「あああっ…!!いやっ、あんっ…んんあっ!」
襲われる快感に、理性をなくしたみたいに嬌声を上げた。
イラマチオなんかされるより何倍も嬉しいはずの快感が全く私を満たさない。
気持ちいいけど、その行為にいやらしさも愛もない。
「あんっ!はぁっ、あああっ…!あっ、んあっはあっ!」
内壁を擦り上げる指の快感にただ動物みたいに喘ぐ。
めちゃくちゃになった心の部分は既にもう考えるのをやめて、視界さえもブラックアウトさせようとしていた。