第1章 まだ気がつかない
「ちょっと!!さっきのゲームで氷室先輩と接触した時に足捻りましたよね!!歩き方が少しオカシイですよ!!もう!!無理しないで見せてください!!」
少しだけ怒り気味に言われると圧倒されておう…と答えていた
練習後のストレッチは足に保冷剤をやって冷やしながらしてその後に診てもらうことになった
皆が片付けをしている中、端っこの方で2人きりで手当てをしてもらう
「…練習後だから、足くせーぞ!」
「そんなの慣れっこです!!」
「おい!!ちょっとは否定しろよ!!」
そんな言い合いをしてると不意にがニコリと笑う
その笑顔に思わず見惚れて黙っていると、「いてっ!!」
足のマッサージをしてもらいながら、一部分押されたとこに少しだけ痛みがあった
「ほら〜テーピング巻いときますからっ!まあ、骨には異常無いと思いますけど、言うても素人目ですから…今日は自主練なんか辞めて、明日の朝一に病院行ってくださいね」
また、あの笑顔にそう言われるとわかったとしか言えなかった
「あのよ…あり…「ち〜ん」」
お礼を言おうとしたら、その声が遮られる
「何?敦?」
小走りで少し興奮気味に敦がに近づいてくる
さっきまで、俺と向き合っていたのには今は敦の方を向いているのがなぜだか、面白くなかった
「室ちんから聞いたんだけど〜今日まいう棒の新味発売日なんだって〜その名もホクホク紫芋味〜早く上がってコンビニ行こ〜」
「まあ、いいけど…あ!福井先輩!!ちゃんと病院行ってくださいよ!!朝練きたら怒りますからね〜!」
「わ〜ったよ!サンキューなっ!」
そう言うと満足したように微笑んで
は敦と楽しそうに体育館を出て行ってしまった
そうだ。忘れてた。は敦と付き合ってるんだったな
少しだけ高鳴る胸の鼓動を無視して福井は自分のタオルを持ち体育館をでる