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セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第3章 ペリドットの癒し


「…その上、目の前で好きな女の唇を奪われてしまうとはな」
「あれは不可抗力と言うか、何と言うか…」

厭らしい口付けをされた不快感を思い出し、アレスはハンカチで唇を拭う。

「斬りつけてやろうかと思った」

だがあそこで俺が余計な事をすれば、お前とイオスの演技が全て無駄になる事は分かっていた。

「自制するのに苦労したぞ」

ようやくルヴァイドの顔に、表情が戻ってきた。
そこには、嫉妬や不甲斐なさや淋しさといった複雑な感情が渦巻いている。
ルヴァイドはアレスの頬に触れると、指を唇に沿わし、その輪郭をなぞった。

「…口付けても、良いか?」

アレスの体がびくりと震え、ルヴァイドの服を強く掴んだ。

「……して」

あいつの舌の感触を忘れるくらい、深くキスをして欲しいの。
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