第3章 ペリドットの癒し
「…あの時はああするしかないと思って…手荒にしてすまなかったな」
「本当にね。女の顔を地面に擦り付けるなんて信じられない」
「……ごめん」
激しく反省するイオスに、アレスは意地悪な笑みを見せた。
「私の欲しいもの、全部買ってくれたら許してあげる」
「えっ!?」
「なんてね、冗談よ。イオスの迫真の演技でアイツを追いやれたんだから、感謝してるわ」
ありがとうねイオス、なんて耳元で言われて、イオスは赤くなる顔を隠せない。
「ルヴァイドの事は私に任せて」
「あ、あぁ…ではルヴァイド様、失礼致します」
イオスは深々と礼をすると、その場をアレスに任せて天幕から出ていった。
「さてと」
すっかりへそを曲げてしまったルヴァイドに、アレスはそっと近づいてベッドに腰掛けた。