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セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第3章 ペリドットの癒し


いつになく焦る様子の上司に、らしくないなとイオスは思う。

「ゼルフィルドの小型探知機を、アレスの上着に忍ばせてあります」

ゼルフィルドとは、黒の旅団唯一の機械兵士である。

「ゼルフィルドを呼べ」
「かしこまりました」

口早な命令にイオスは頷き、機械兵士の元に急ぐ。

「…あの女、一体何者なんだ」

普段冷静沈着で感情を表に出さないルヴァイド様を、あそこまで動揺させるなんて。

何故か面白くない気持ちにさせられたイオスは、馬鹿馬鹿しいと苦笑した。

そして目的の相手を見つけて、走る足を止めた。

「おい、ゼルフィルド!」

朝日を浴びて充電モードに入っていた機械兵士に声を掛ける。

すると、無灯だった頭部の眼孔部分がチカチカと瞬き、光が点灯した。
黒い機体が起動する。
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