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セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第3章 ペリドットの癒し


テントを出ればまだ夜明け前で、若干空が白んできた時間だった。

森の清々しい空気を肺いっぱいに吸い込んで、アレスは先程の恐怖心を落ち着かせる。
その背中に、聞き覚えのある声が掛かった。

「おい」
「きゃあ!?」
「何もそんなに驚かなくても…」

意外な程に驚いたアレスに、声を掛けたイオスも面食らった。

「…なんだ、イオスさんでしたか」
「イオスでいい。……アレスとか言ったか、お前、顔色が悪いぞ」

怖い夢でも見たのか?

「……まぁ、そんな感じかな。イオスさんは?」
「僕?僕は陣営の警備だ」

まるでアレスを子供扱いするのイオスに、彼女は彼の優しさを垣間見た気がして微笑んだ。

「待ってろ、今水を持ってきてやる」

面倒見のいい人だなぁ、とアレスは感心する。

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