第2章 ターコイズの守護
「あら、ごめんなさい。てっきり同性かと思って」
「ぼ、僕は男だ!!」
アレスの冗談に、顔を真っ赤にして怒るイオス。
からかい甲斐があるなぁと、アレスは笑った。
「笑うな!!」
イオスの怒りはヒートアップして、今にも脳天から湯気が上がりそうだ。
早く謝ろうとアレスが口を開いた時、テントの向こうから兵士の声が聞こえた。
「イオス様、ルヴァイド様からの伝令です」
客人の身支度が済んだら、ルヴァイド様の天幕にお連れするようにとのご命令です。
「あ、あぁ…了解した」
部下の声に冷静を取り戻したイオスは、もう一度アレスに向き直る。
「話は聞こえたな?僕は外で待っているから、早く済ませろよ」
そう言って、イオスはテントから出ていった。