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セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第9章 ラブラドライトの叡智


──レイム•メルギトス。

デグレアの顧問召喚師の正体は、かの悪魔王メルギトスで。
仕えてきた国家が既に亡国と化していた事に、ルヴァイドは衝撃を受けずに居られなかった。

『我等は、メルギトスのていの良い駒に過ぎなかった訳か…』

衝撃が激情に変わり、燃えてしまいそうに熱くなる魂。

「理不尽な命令にも耐えてきたと言うのに…これじゃ…あんまりだ…」

イオスの、絞り出すような悲しみの声に、今度は冷や水を浴びたかのように冷めていく魂。

『…俺はこれから…どうすれば良い…?』

感情が露わになる魂の姿では、揺らぎが直に反映される。
明らかになった事実と、殺された部下たちの姿にルヴァイドは絶望した。

いっそ夢であれば良いと、力無く瞼を閉じる。

「──ルヴァイドは、戻って来ないの?」

はっと声のした方を見やれば、アレスが紫の瞳からポロポロと涙を流していて。
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