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セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第7章 クリソプレーズの囁き


「…先に、着替え、させ…てっ」

アレスが腕を重だるそうに上げて、ルヴァイドを引き止めた。

「…立てるか、アレス?」

ルヴァイドが手を貸し、アレスをゼルフィルドの腕から起きあがらせる。
はぁはぁと苦しそうに息をするアレスは、びっしょりと体に張り付く服と髪の毛に苛立った表情を見せた。

「イオス、着替えをアレスに。衛生兵は手桶を中に置いてやれ」
「はっ。アレス、ひとりで大丈夫か?」

イオスから服とタオルを受け取ったアレスは、生気のない顔色ながら人の悪い笑みを浮かべて見せた。

「…えっち」
「な…っ!?僕はそんなつもりじゃ…っ!!」

予想通りのリアクションで憤慨するイオスに、アレスはひらひらと手を振って幕の中に姿を消す。

冗談を言えるならとりあえず大丈夫かと、ほっと胸をなで下ろしたルヴァイドは衛生兵を下がらせ、のっそりと地に立つゼルフィルドに向き直った。

「一部始終を説明しろ、ゼルフィルド」
「了解シタ」
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