• テキストサイズ

セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第7章 クリソプレーズの囁き


「…アレスは僕を許してくれるかな?」

そう問い掛ければ、アメルは思わずといった様子で吹き出した。

「それこそ杞憂なんじゃないかな?」

お人好しの代名詞みたいな彼女が、ロッカに対して怒ってるとは思えないもの。

「むしろ、アレスさんの方がロッカに謝りたいと思っているかも」

優柔不断な優しさで温厚なロッカを怒らせたアレス。ある意味二人は似た者同士なのかも知れない。

「きっと、すぐまた会えるよ」

その時の彼女の立場が、敵か味方かは分からないけど。

ロッカはすっかり温くなったグラスを握りしめて、暗い天井を見上げる。
妹の言葉を頭に巡らせながら、思い出すのはレルムの村で見たアレスの笑顔。あの時すでに、人の良さが滲んだ微笑みに惚れていたのかも知れない。
/ 332ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp