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セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第7章 クリソプレーズの囁き


二人の間に沈黙が流れた。
カーテンの隙間から、遠ざかった雷光が一瞬だけ差し込む。

「…話はそれだけかい?」

無言になってしまったアメルにそう促せば、アメルはしばらく思案した後ゆっくりと顔を上げた。

「…敵か味方かも大事だけど、それよりもまず、アレスさんの事が好きか嫌いかで考えたらどうかな」

あたしはアレスさんの事が好き。
あんなに優しい人は、見たことがない。

「僕は…」
「素直になって、ロッカ」
「でも彼女は、僕を嫌いになってしまったと思う」

怒鳴りつけた時のアレスの表情が、一瞬だけ泣き出しそうだった。
僕は彼女の嘘に傷付けられたけど、僕も感情に任せて彼女を傷付けた。

……好きになっていたからこそ、明らかになった事実に冷静では居られなかったのだ。
好きな女性に、村の敵である奴らの肩を持って欲しくなかったのだ。

この感情は嫉妬心から来るものだと、ようやく気付かされた。

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