第4章 アマゾナイトの希望
「……どうせ泣き言でも話してたんだろ。あんたに泣き付いたんじゃねぇか?」
コイツは、弱いから。
「別に普通の話よ。アメルにあげた石の話とか、レルムの話とか」
アレスは真実を隠した。まだ精神的に未熟なリューグでは、その心配も相手を傷付けるだろうと思ったからだ。
「たぶん、全く関係ないこと話して気を紛らわしたかったんでしょ」
「…だと良いがな」
リューグは腰に手をやって溜め息を吐く。
「ロッカの事が心配?」
アレスは茶化すことなく、普通に問いかけた。するとリューグも淡々と話始める。
「心配とは違う。俺達は双子だろ…弱いアイツがメソメソしてんの見ると…」
「まるで自分が泣いてるように見えちゃうの?」
その問いかけに、しばらくした後渋々肯定したリューグ。