第4章 アマゾナイトの希望
アレスはロッカを自分のベッドに寝かせると、肩まで布団をかけてやった。
目尻に涙を浮かべながら、すぅすぅ寝息を立てる彼に微笑む。
「ロッカは強いわね…」
責任感も強いし、相手を思いやる気持ちもある。自分を冷静にみる客観性も持ち合わせている。
ただ真面目な分、良心の呵責に苛まれて考え込んでしまうのだろう。
「あんまり思い詰めないようにね…おねーさん心配」
青い前髪に触れてみれば、思いの外さらさらだったことに驚くアレス。
「これからの事は…何とかかなるわよ」
いや、何とかしなければならないなと、アレスは腕を組んで嘆息した。
穏やかな寝顔のロッカの傍らで、ベッドに腰掛けたままのアレスは難しい顔で再び思考の海に沈んでいった。
+++