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セレスタイトの歌声【サモンナイト2】

第1章 カルセドニーの導き



アグラバインと名乗った人物の風貌は、筋骨粒々の肉体で、髭や伸ばした髪がさながら獅子のようである。
見つめてくるその眼光鋭さはただの樵ではないなと、アレスは心中で独りごちた。

「すみません、しばらくご厄介になります」

そうアレスが頭を下げると、アグラバインは顔に似合わぬ微笑みを浮かべた。

「構わんよ。ロッカがお前さんの事をえらく気に入っておったしな。まぁ、困った時はお互い様じゃ」
「そう言って頂けると助かります」


それに今日はもう一組泊まり客が入っておる。そっちは大所帯らしいから、騒がしくなるのぉ。


アグラバインが溜め息を一つ溢すと同時に、玄関をノックする音が響いた。

「失礼します、ロッカさんの紹介で参った旅の者ですが…」

すました声が耳に届く。
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