第1章 出会い
赤司くんの涙が頬を伝う。
「赤司くん?」
赤 「!!!」
私は赤司くんを抱き締めた。
なんでだろう、恥ずかしさなんて全くなくて、ただ目の前にる彼が愛しくなった。
「なにか辛いことあったんね。大丈夫、私がついてるよ」
赤 「奏...」
赤司くんも私を抱き締め返してくれる。
赤 「誰にでもそんなこと言うのかい?」
赤司くんの言葉で我に返った。
「え?あ、ご、めん!なにやってんだ私...」
なんで抱き締めたり、私がついてるよなんて言ってんだ私ー‼‼
ばかばかばか‼‼
初対面なのに(°Д°)
恥ずかしすぎて顔が真っ赤なのがわかる。
赤 「奏の声は本当に不思議だね。またここに来ていいかい?」
「う、うん。なんかごめん。忘れて。」
赤 「忘れないよ、さっきの奏の言葉。それになんだかすっきりしたよ。ありがとう。また来るよ。」
そう言って私の頭を撫でる赤司くん。
私の心臓は跳ねあがる。
うわっすごくドキドキする。
赤司くんにも聞こえちゃうよ...
赤 「またね」
「う、うん。」
またね、と言う言葉になんだか嬉しくなる。
また会えるんだよね。
赤司くんは音楽室を出て行った。
「赤司くん...」
赤司くんの涙の意味を知りたい。
私が取り除いてあげたい。
そんな風に思ってしまう私はおかしいのかな。
だって会ったばっかりの人にそんなこと思うなんて。
「よし、帰ろ。」
私は考えるのを辞めてうちに帰った。
だって考えれば考えるほど、なせが胸が苦しくなるから。
「また会えるよね?赤司くん...」