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私が生きている理由。

第4章 島原


当たり前のように沖田さんは入っていくけれど、私は足を踏み込めなかった。他人の部屋なんて勝手に入れない。土方さんと沖田さんは他人ではないからかもしれないけど、私が入って行ったら大問題になりかねない。
「あれ、結ちゃん、来ないの?」
「ここは土方さんのお部屋です。私なんかが勝手に入っていいような場所ではなくてですね……あっ、沖田さん!何をするつもりですか!?」
「見てわからない?土方さんの句集をとってくんだよ。」
「でも、そんなことしたら…」
ただでは済まされない。私の中の危機察知能力がそう叫んでいた。もしかして。
「沖田さん?もしかしてこのためだけにここに来たのですか?」
「君は本当に面白い子だよね。千鶴ちゃんでもこんな早くには気付かないのに。鈍感そうに見えて実は鋭い。」
「ほめてるんですか、けなしてるんですか、どっちなんですか。それは。」
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