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【6月合同企画】相合い傘

第3章 銀魂/神楽




「顔、書かなくていいのか?」
「顔?」
「目とか口とか。それ描いた方が晴れる確率上がるんじゃねえの?」
「新八ぃぃぃぃぃぃ!!マジックペン何処アルか!!?」
「先に吊ってるぞー」

夜ご飯もそっちのけで、私はてるてる坊主に顔を書いた。
他の2人は、顔の書かれたそれらを吊って行く。
雨はまだ止まない。

私は、ニコニコ顔のてるてる坊主をみて「お願いアルヨ」と言って、最後の一つを吊った。


次の日の朝。
目をこすりながら、外を見る。
すると、昨日の雨が嘘のようにカラリと晴れていた。

ピチョン、と屋根から雨粒が滴るが
晴れている事には変わりない。
太陽が、ギラギラと眩しい。
てるてる坊主、グッジョブ!

二人を起こすと、二人も笑ってくれた。
そして、身支度をして万事屋を飛び出す。

水たまりを避けながら、公園までの道を歩く。

「もしかしたら散っているかもしれませんね、桜」
「ああ」

新八と銀ちゃんの会話が聞こえたけど、聞こえない振りをした。
公園に着くと、とのパピーがすでに待っていた。
でも、の様子がおかしい。
ムスッとした顔をしていて、

「どうしたアルか?」
「実はね、昨日の雨で桜が全部散っちゃったんだ」

その言葉通り、桜の木にはピンクの花びらは残っておらず、地面に散らばっている。

今にも泣き出しそうな。
楽しみにしていた分、悔しいのかもしれない。
でも、散った桜はどうすることもできない。
どうしたらいいかわからなくなって、唇を噛みしめた。

「神楽ちゃん、ちゃん。こっちにおいで」

新八が大きな水たまりの前に立って、手招きをする。
ちらりと横目で見る。
動く気配はなくて、パピーは困ったように頭を掻いていた。

「行ってみるアルよ、」

彼女の手を引いて、新八の所に行く。



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