第2章 ハイキュー!!/及川徹
立ち寄った店で見た服は、どれもこれもワンピースなどではなかった。
お前、ワンピースが欲しかったんじゃないの!?
『ワンピースも欲しいけど、他のも欲しいの。わかる?』
頬を膨らまして怒った顔をする。
でも、本当に怒っているわけじゃない。
あれは俺をからかっている時の顔の一つだ。
俺は、が服を選び終わるまで店の外にあるベンチに腰掛ける。
大体、っていつもそうなんだよな。
一度いい出したことは絶対で人の話なんて聞かない。
それなのに気が変わるのは一瞬なんだ。
会計を済ませたの手には3つほどの袋。
俺はそれを無言で受け取り、荷物持ちをする。
嬉しそうに笑ちゃって、かわいいじゃん。
こんな笑顔一つで許しちゃう俺は人が好いよね、まったく。
『徹、次はあの店みたい』
「え!?また服買うの!?」
『あそこにはあそこにしかな服が売ってるの。ほら行くよ』
無理やり腕を掴まれ店の中に入る。
そして増えていく荷物の量。
まぁ、今日は荷物持ちだから仕方ないけど。
それにしたって服を買いすぎじゃありませんか?
すると、買い物に夢中になっていたが蒼い顔をして
『大変!バックどこかに置いてきちゃった!』
「さっき俺に預けたでしょ!!」
『あ、そうだった。ごめんね』
テヘッなんて笑ってさ、
くそ!!
腹立つけどかわいい!!!
『バック貸して。徹重いでしょ』
「重いよ。の体重よりは軽いけど」
『じゃあもっと重くしていい?』
「ごめん!嘘だから、これ以上はやめて!!」
『あはは、じゃあ最後に靴だけ見ていい?』
「ねえ聞いてた?やめてって言ったよ、俺!?」