第2章 ハイキュー!!/及川徹
は必ず土日は俺の家に泊まりに来る。
そういうシステムになっている。
というかいつからそうなったのか覚えていないだけだ。
泊まりに来たからと言って。やましい展開にはならない。
そう言う展開になったことはこれまで一度もない。
彼女曰く
『高校卒業してからじゃないと嫌』
らしい。
俺もその意見には賛成だ。
今までいろんな女の子と付き合ってきたけど、手は一切出さなかった。
それでいつもフラれてきた。
仕方ないだろ。
もしものことがあった場合、学生の俺では責任は負えない。
だから一切手を出さなかった。
あ、でも抜く時は抜いているよ。
じゃないと、きついもんはあるからね流石に。
がそう言ってきたときは、すごく楽だった。
理解がある、と言えばいいのだろうか。
とにかく、ストンと落ち着いたのだ。
「」
『なに?』
「キスしたい。してもいい?」
『うん』
でも、キスはする。
ちゅ、とリップ音を立てて彼女の唇を塞ぐ。
ケーキの甘い味が口の中に広がって、
もっと食べたくなったけどこれ以上やったらヤバいことになるから、
惜しむように唇を離した。
『今ヤバかったでしょ』
「うん、ヤバかった。でも、平気だよ。心配しないで」
『別に心配はしてない』
俺は、ふふっと笑った。
こういうところ、本当に好き。
その後、俺達はDVDを観たりマンガ本を読んだりと個々の趣味に没頭した。
時間がいつの間にか過ぎて、時計の針が深夜の1時過ぎを指す頃、俺達は布団の中に潜り込む。
一つの布団に二人寝そべって、
「おやすみ」
『おやすみ』
二人抱きしめあって、眠りにつく。
の匂いに囲まれるとすぐに眠くなるんだよね。
隣から寝息が聞こえてきた、俺も本格的に寝ることにした。