第2章 ご主人様とバスタイム(前編)
「そういうところも本当に可愛いですよ」
彼はそう言って振り向くと小さく音を立てて可愛らしいキスをくれた。
わたしは肩を落とし「かなわない」と諦めてしまう。
「落ち込まないで下さい。…さぁ、貴女は浴槽の縁に座ってください」
ちゃぷ、と音を立てて浴槽に浸かる彼に言われた通りわたしは浴槽の縁に腰を掛ける。
その指示にもちろん期待し胸を高鳴らせながら。
「足を開いて」
「…はい」
おずおずと閉じていた足を開くと、貴久さまはその間に顔を近付けてきた。
「もう少し開いてください」
そう言いながらわたしが足を開くより先に彼は両手でわたしの足を大きく開かせた。
貴久さまの艶やかな黒髪を見下ろしていると、秘部にぬめっとした感触がした。