第34章 真斗×ウェディングドレス
"真斗くんへ
あのあと、
入場前にさっと書かせてもらったよ。
今日は来てくれてると思わなくて
びっくりしちゃった。
ありがとね。
私に色々奪われたって言ってたけど
私だって真斗くんが好きだった。
心を奪われてた。
真斗くんから告白された時は
飛び跳ねそうなくらい嬉しくて…
でもごめんね、
私の父が神宮寺家に
多額の借金を勝手に作ってしまっていて
その借金返済の代わりの条件が
私と誠一郎さんの結婚だったの。
だから、私はちゃんとこっちで
奥さんをしなきゃ…
ごめんね。
こんなこと言われても困るかもしれない。
でも、真斗くんを
弄んでたわけじゃないからね。
ここで真斗くんを
キッパリ諦められたら良いんだけど
多分また私は貴方にすがってしまう。
こんなダメな私でも
受け入れてくれるなら…
明日…
〇〇ホテルの803号室で待ってる。
出来ることなら…
来ないでほしい。
○○より"