第34章 真斗×ウェディングドレス
「先生…この問いのここが…
少し難しいのですが…」
『なになに?
んーと、ここはね…』
中学に上がる頃、
俺は親に決められた学校で
トップでい続けるために
家庭教師についてもらっていた。
彼女の名前は□□ ○○。
俺は彼女に出会ったその日に
彼女に恋をしてしまった。
彼女は真面目とはかけ離れた
言わば悪女。
だが、
有名な家庭教師派遣会社の
有望株とされるほど
素晴らしい頭脳と才能を持ち合わせ、
この聖川家に雇われてきた。
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『初めまして。
今日から真斗くんの家庭教師となりました、
□□ ○○と申します。
宜しくお願いします。』
第一印象は
なんて綺麗な人なんだろう…
ただそれだけだった。
厳格な父も
少し気を許しているように感じた。
「あぁ。
紹介するよ、この子が真斗…
中学一年になったばかりだ。」
横に立つ父に
紹介され、
ドキドキしながらペコッと頭を下げる。
『よろしくね!真斗くん!』
俺はこのときの彼女の笑顔が忘れられなかった。
これが恋なのだと気づいた時には
もう手遅れな状態だった。
彼女を部屋に招き、
2人きりになった時、
俺はもっと彼女にドキドキさせられることになった。
ガチャ…
そっと鍵をかけた
先生はくるっとこちらを向いて笑顔で
『それじゃあ始めましょうか?』
と言った。