第32章 那月+砂月×制服
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翌月
"今月の学校新聞みた?例の双子特集!"
"もう読んだ?"
"読んだよ!記事書いた子、読者のことわかってるわぁ…"
『フフッ…好評のようね…』
影から噂話をかき集める私。
先月の取材から
いつもの2人の雰囲気をなるだけ壊さないよう、
少しのお遊びを入れてみた。
「"特集!
あの双子に愛されてみませんか?"だぁ?」
私の背後から文句言いたげな声が聞こえる。
「"那月のところなんか行くなよ…
お前は、おとなしく俺の腕に収まってろよ…な?"
だって〜、すごくさっちゃんぽいね!
写真とも合ってる!」
と、肯定的な那月。
『でしょでしょ?
砂月ってば、ツンデレだったんだなぁ〜って
書いてて気づいたよ〜』
「うるせー!
那月ぃ〜、そういうお前は
"さっちゃんのところにいかせない。
どうしてかな…キミだけはさっちゃんに譲りたくないんだ"
だってよ。
うまく作られてんな。」
『この那月の写真、
我ながらよく撮れてるよね。
ウンウン』
「褒めてねーから。」
「でも、○○ちゃんが僕たちのことを
考えてこれを書いてくれたんだって思うと、
すーっごく嬉しいです。
多分、さっちゃんも。」
『2人とも…//』
私が初めて部活動っぽいことやったけど、
うまくいってよかったぁ…//
2人とはまた、距離を置いた生活に戻っちゃうけど、
日々が充実してるから良しとしよう。
晴れた空に大きく伸びをして、
私は教室に戻っていった。
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そのころ、新聞部では…
「いや、全然俺の考えてた趣旨と違う!」
という部長の切実な叫びが響いていた。
END