第32章 那月+砂月×制服
『ただいまー』
誰も帰ってない家にただいまをいうと、
「お帰り〜」
私の部屋から
砂月の声がした。
『はぁ〜…』
いつものことだけど、
二人は私の部屋に勝手に居座っている
不法侵入者だ。
ガチャ
ドアを開けると
妙に綺麗にされたベッドが見える。
砂月も那月も私が帰るのを
静かに待って、
私がドアを開けると…
「お帰り」
「お帰りなさぁ〜い」
と、立って出迎えるのだ。
ほんと…気味が悪いくらいに
私のことを特別扱いしたがる。
『た、だいま…』
バッグを机の上に置き、
ドアのあたりで待つ二人のそばに
そっと寄ると…
「今日も可愛かったよ…」
と、私の髪を長い指でとく砂月。
「○○ちゃん、全然僕たちのところに来てくれないから、
変な男に攫われてるんじゃないかって…
いつも心配なんですよ?」
と、そっと私のことを、抱きしめる那月。
『私も…二人といたいけど…』
「那月、わがまま言うな、
俺たちといたら、また○○がなにされるかわかんねぇだろ?
変な男より、狂った女の方が俺にとってはこえーよ。」
そう言いながら
私を横抱きにしてベッドにそっとおろす砂月
ベッドに横たわって二人が
私の上に乗っかるのを待つ。
「今日は…お母さんたちは?」
『大丈夫…2人は今日、遅くなるって。』
共働きの両親は
私が1人でご飯作れるようになったり、
1人で家で留守番できるようになってからは
一層帰るのが遅くなった。
だからというわけではないが、
私は毎日のように
放課後、この2人とイケナイことをしている。
2人の歪んだ愛が
私をも歪ませた。
事の発端は小学3年生の頃だ。