第30章 レン×吸血鬼
「ねぇ…私のこと…
愛してる?…」
魅惑のレディの家の2階にある真っ暗な部屋に忍び込み
愛を脳に刻みつけていく…
そうし続けて1週間…
彼女はもう、俺の虜になってしまった…
「…そうだね…クスッ…
…愛してるよ……
君のこの柔らかな髪も…透き通るような白い肌も…
真っ赤な唇も…」
「…っ…/////」
「おや?唇を撫でただけなのに…顔を真っ赤にして…
何を想像したのかな…??」
「…そんなこと…言わせるなんて…
意地悪…」
顔も体も悪くない…
こうやって上目遣いをするのも
俺に可愛がってもらうため…
でもね…レディ…俺はもう限界だよ…
君が生きていられないくらいの血の量が
俺には必要なんだ…
「ごめんね……レディ…??」
「…え…??
レ…ンく……?」
「カプッ……
ゴクン…ゴクッ…」
「え、っ、ウソ…でしょ…??
やっ、いやぁぁぁぁぁあ!!!!!!!」
数秒後
1階から彼女の父親が上がってくる音がして
一気に彼女の血を飲みきる。
1週間我慢した分の潤いが身体中に染み渡る。
至福の時…
「ゴクッ…ごちそうさま…レディ…?」
俺はジュルリと舌なめずりをして
2階の窓から屋根に上り、
その場を去る…
ふと月を見上げると
遠くから娘の死を嘆く男の泣き叫ぶ声が聞こえた。
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俺はこうやって街の美しい娘を次々に殺しては…
次の宿り木を探していた…
なのに…