第28章 トキヤ×チアガール
『って….こんな話されても困りますよね…
未だに初恋引きずってて…
重たいっていうか…』
「そ、そんなことは…ありません!!!
…□□さんのお話聞けて、
嬉しかったです…」
さらに私は萎縮して縮こまってしまう□□さんの手を握り
「順序は間違えましたが…
もう一度言います。
貴女が好きです…私とお付き合いして下さい。」
と告白します。
『え、えぇ!?!?////
い、一ノ瀬さん、
私の話……』
「聞いてました。
でも…だからこそ、私は貴女に思いを伝えた。」
『…?』
私の言った言葉の意味が分からなかったのか
ポカンとする彼女。
「私…が、貴女の初恋の"図書室の人"です。」
『!!!
か、からかわないでって…!!!』
「本当です。
○○中学ですよね?」
少し怒った表情をする彼女の言葉を遮る私。
すると
『うそ……』
と驚いた顔をする□□さん。
「本当です…
貴女と同じ中学で、
体育祭のとき一目惚れしてから
ずっと貴女のことが好きです…」
『そ、そんなドラマみたいな話…
それに、中学校の名前なんて
少し調べれば分かる話です。』
「ドラマみたい…
確かにそうですね。
でも真実です。
体育祭のとき一生懸命応援合戦をしている貴女も
負けて悔し涙をみんなに見せられなかった貴女も
毎日のように作曲家の夢に向けてピアノの練習をしていた貴女も
図書室で難しい本を読む貴女も、
大好きでした…。」
『な、っ、んで…それを…////』
同じ中学の友達でも知らないようなことを
私が知っていたことに驚いたのか
大きな目をぱちくりさせて私の顔を覗く彼女。
「…ずっと、ずっと好きだったから…
例え話しかけられなくても
覚えられていなくても
貴女のことが忘れられなかった
そして、この学園で再び出会った…。」
だから…
「これが私の本心です。
どうか、受け取ってください」
握る手を少し強めて
しっかり彼女の目を見つめる