第21章 蘭丸×スポーツユニ (前編)
先輩の重荷になりたくなくて
平気な振る舞いをしたけど、
「っ!?!?……ハァ………」
グイッ…
『えっ!?!?』
先輩はため息をついてから
不機嫌そうに
グイグイとまた私の腕を引っ張った。
途中腕が痛くなって
『せんぱいっ!!』
と、何度も呼び掛けたけど
結局蘭丸先輩の機嫌はなおらなかった。
私、何かしちゃったかな…
必死にしがみついてる
重い女だと思われた?
うぅ、、…こわいよぉ…
**
蘭丸宅
ドサッ
先輩の家に連れ込まれて
ベッドに放り込まれる。
ほのかに
先輩の匂いのする
枕と布団。
上には半裸の先輩が
覆い被さる。
部屋中からする先輩の匂いと
先輩の熱い指先で
脳が溶けてしまいそうだった。
それから初めて私は
男の人の裸を見て
自分の裸を見られて
好きな人と繋がった。
**
先輩怒ってたから
乱暴にされるかと思ってた。
「痛いとこねぇか?」
『はい…//』
そっけない態度だけど、
ちゃんと伝わってくる。
先輩、もう機嫌なおったのかな?
**
夜寝る前、先輩の息遣いや
男らしい体つきを思い返して
ギュッと頬をつねる。
夢じゃ…ないよね。
ほんと…
明日死んだらどうしよ…
って、もう死んでもいいか 笑
ダメダメ!
花火大会があるんだから!