第21章 蘭丸×スポーツユニ (前編)
「どぉしたのぉ?後輩ちゃん?」
近づく嶺二を無視して
俺の方に歩いてくる七海
「黒崎さん、
話があります。」
なんだなんだ……???
「どうした??」
俺は七海が行く方へ
大人しく着いていった。
「ていうか、ひどくなぁーい?
嶺ちゃんショック~…」
へこんでいる嶺二をおいて。
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○○side
私は今、世界最大の悩みに達している。
浴衣がないぃぃっ
頭を抱えていると
「先程までニヤニヤしていたというのに
今度は頭を抱えてどうした?」
と、聖川くん。
『へっ!?!?///
顔に出てた??///』
ビックリする私に
ビックリする聖川くん。
「なんだ、気づいていなかったのか、
それより、なにかあったのか?」
『あ、えっと、その…
大したことないんだけど……
花火大会に着ていく
浴衣が…その、なくて……
どうしようって、、
その、男の人ってどんな浴衣が
いいのかな、、とか…///』
「なんだ、惚気の類いか。」
急にぶっ冷める聖川くんに
『ごめんなさい…;;;//』
ってなる。
「本当に困っているのであれば
俺が知っている呉服屋を
紹介しようか?」
『えっ!?、い、ぃぃや;;;;;』
聖川くんの紹介する店なんて
いけないよぉ!
「代金のことなら案ずるな、
俺にだって正しい金銭感覚くらいある。
お前が提示さえしてくれれば、
それにみあった店を紹介する。」
神様、神様……神様がいる!!!!
『あ、ああありがとぅう!!!!』
私はガシッと聖川くんの腕を握って
スキップで教室を出た。