第16章 真斗×花魁
「あらあら~、どうしたの~??」
そこに現れる
桃色の髪をした美しい人。
「林檎様っ!
高尾様がっ!……」
「なんですって!?
大変、すぐに龍也に知らせないと……
あなたたちは
門番と一緒にこいつら全員
追い出しといて。」
「はい!!」
(んもう~、
そんなことが噂になっちゃったら、
皆があの子を襲うように
なるじゃないのっ!
許せないわ。)
**
一方、ある部屋では、
聖川が、主と一戦交えているようです。
「き、貴様っ、
主に逆らうのか!!!」
「フン……
貴様が
救いようのない男なのが悪い」
(こんな狭い所では
刀は振れんか……
仕方あるまい。)
そして、俺は
刀を抜く手を止めて
さっと、女の前に出て守る体制になる
「何をっ!?
貴様なんかクビだ!!!」
『えっ……
お侍さん…、
大丈夫なの?;;』
少し心配そうな声が
後ろから聞こえる。
「あぁ。………問題ない。」
安心させるための言葉を探すが
口下手な俺は
気の利いた言葉が見つからない。
情けなくなっていると、
パァンと襖が開いて
外から少し強面の男が現れた。
「○○っ!
大丈夫かっ!?」
『!!!
龍也お兄様っ!!』
兄と呼ばれたこの男の横から
女のような格好をした男が現れる。
「あーん、もう、龍也ぁ~;;
おいてかないでって………
あら?、どうなってるの?」
その大きな目をぱちくりさせて
このよくわからない
状況に驚いているようだった。