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落ちた一雫

第23章  世界大戦






シン「・・・レイ・・?」




レイ「私達が・・・私達がシンドリアの国民に危害を加えたとでも言いたいわけ?だからあぁやって皆して私に攻撃するんでしょ?」


シン「っ!レイ、それは!!」

レイ「何が違うの。侍女も武官も・・・見境なくいじめてきた。お母さんの時は、部屋にご飯を持って来てくれなかったり、部屋に閉じ込められたり、廊下をちょっと歩いただけで武官に剣で攻撃されたんだよ?」
シン「っ!!」




レイ「私達は何もしてない。アル・サーメンを追い返しただけ。・・・なのに、お母さんはどうして嫌われなきゃいけなかったの?」



つぅ・・・とレイの頬を伝って落ちていく雫。




アラ「・・・お姉さん・・。」



レイ「私だって、何も危害なんて加えなかった。ママの仕事だって手伝った。・・・なのに、何で攻撃されなきゃいけなかったの?」



アリ「・・・皆、誤解したままなんだよ。だから、レイさん達を・・。」



レイ「誤解を解いて謝られて終わり?・・・それじゃあ、また同じ事が起きても謝ったら許されるみたいね。」


アラ「・・・お姉さん、お姉さんはまさか・・。」








レイ「シンドリアじゃ、私は息が出来ないのよ。苦しくて、苦しくて・・・闇に落ちたくなるの。」


シン「・・・。」



レイ「でもね、白雄がいた。白蓮も一緒にいてくれた。だから私はこうやって生きてるの。・・・私は、白雄達を“王”にしたいのよ。」






アラ「マギ・・だったんだね・・・。」




シン「・・・!マギ!?」

アリ「え、じゃあ、5人目のマギ!?」

アラ「いや、違う。お姉さんはアルマトランのマギなんだ!」







レイの後ろから、ふわりと誰かがレイを抱きしめた。





レイ「・・・白雄・・。」


白雄「・・・レイ、泣くな。俺達も悲しくなる。」


レイ「・・・ごめん。」

















『お兄様!!こちらも戦闘態勢に入りましたわぁ!!!』




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