第21章 　対面

シン「無理やりにでも戻ってきてもらう・・・と俺が言ったら？」
レイ「無理やりにでも国に帰ってもらう。」



紅炎「・・・この国を取り戻す、と俺が言ったら貴殿はどうするつもりで？」
白雄「戦うつもりなら戦おう。話し合いがいいのなら、話し合いの場を設けるが？」
紅明「！・・・。」



アラ「・・・ジュダルくん。」
ジュ「どうやら強くなったみてぇだな、アラジン。」
アラ「それは君もじゃないのかぃ？ジュダルくん。」



アリ「何でだよ・・・！白龍！！！」
白龍「俺は、間違ってないです。アリババ殿。元々父上が死んだ後の跡継ぎは白雄兄上だったのです。歴史を修正しただけですよ。」
モル「でも！！！」
白龍「俺達は間違ってなどいない。」
アリ「白龍・・・！！」




どぉんっ！！と部屋の一部が損傷した。

全員がそっちを向くと、そこには魔装したシンドバッドと武器化魔装をしたレイがいた。


レイ「ねぇ、せっかく直したのに壊さないでよ。玉艶ったら、この城壊しまくったんだから。」
シン「レイが国に戻ってきてくれるのなら、すぐにでもやめるさ。」
レイ「私は戻らない。それに、“お父さんじゃあ私に勝てない”よ。」
シン「・・・どういう意味だ？」
レイ「半堕転してる人に負けるほど私は弱い生き物じゃないって言ってるの。」
シン「・・・！！」

白雄「レイ、殺気立つのは思考を鈍らせる。」
レイ「・・・分かってる。」



レイは武器化魔装を解いて白雄の横に軽やかに着地する。






ジャ「・・・レイ・・。」

白雄「どうする？話し合いか？戦争か？それとも・・・魔法で意思を捻じ曲げるか？」
白蓮「・・・。」



紅明「話し合いに致しましょう、兄王様。」
紅炎「・・わかっている。」
ジャ「・・・シン、今は魔装を解くべきです。」
シン「あぁ、わかっている。」


シンドバッドも魔装を解いた。




白雄「ふむ、結論が出たか。では別室に移動するとしよう。」



白雄は立ち上がり、部下に会議室を開けるように命令した。