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落ちた一雫

第21章  対面







ジュ「レイ、知ってるぜ?母親の最期も。母親の境遇も。」

シン「・・・!!」



ジュ「ま、バカ殿は気付いてなかったらしいけどよー・・・レイがシンドリアにいる時、マリアの子供だって気付いた侍女や武官にいじめられてたの、知らないだろ。」
ヤム「!何ですって!?」
ジュ「レイが上手いことやってたみたいだし?気付くわけもねーか。」
シャル「んな事・・・レイ一度も・・!!!」





「ダメだよジュダル。そんな事言っちゃ。」
ジュ「・・・何だ、呼んでないぞ?」
レイ「ごめんね、名前呼ばれたから気になったの。」
ジュ「まぁいいけどよー。」

シン「レイ・・・!!」



白雄達のいる真下の階段の処にフッと現れたレイ。
レイは煌帝国式の正装に身を包んでいた。




レイ「そういうワケでこっちにいるワケじゃないから、ぜーんぶ忘れてね!」
ジャ「レイ・・・!!」
モル「!ジャーファルさん!?」




ジャーファルはまっすぐにレイの方へ駆け寄り、レイを抱きしめた。




レイ「ごめんね、ママ。飛び出して。」
ジャ「どうして貴女は・・・!!」
レイ「ママは悪くないよ。だって、ママは内緒にしてくれたもんね。」
シン「・・・どういう事だ、レイ。」
レイ「ママね、迷宮攻略した事あるんだよ。」
シン「・・・!ジャーファルが?」
レイ「そうだよ。ママもね、王の器なの。」



レイは穏やかに笑いながら言う。




アリ「で、でも何で今まで秘密に・・・?」
レイ「だってお父さん、知ったらママの事シンドリアに縛り付けるじゃん。」
マス「!」


レイ「分かるよ、お父さんの考えくらい。だって、お父さんの子供だもの。」
シン「・・・。」
レイ「だからこそシンドリアには戻らない。もう王女の座もいらない。その座はもう“必要ない”から。」
シン「・・・どうしても、戻って来ないというのか?」
レイ「うん。シンドリアは明るすぎて私には合わない。」



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