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落ちた一雫

第21章  対面








「思ったより早かったな、紅炎。」



紅炎「・・・白雄殿・・。」




謁見の間の皇帝の座に座っていたのは練 白雄。
その隣に正装で立っているのは練 白蓮。
反対側で楽しそうに立っているのはジュダルだ。


紅炎達のいる空間のサイドには、兵士達が並ぶ列があるものの、そこには誰もいない。






白雄「久しいな、紅炎。その髭、似合ってないと思うぞ。」
紅炎「白雄殿はほぼお変わりないようで。」
白雄「あぁ、俺もそう思う。白蓮もだがな。」
紅明「・・・生きておられたのなら、何故・・・。」


白蓮「あの時、俺達はすでにアル・サーメンの存在に気付いていた。だから殺されかけたんだ。・・・そう易々と顔を出すわけにはいくまい。」
ジュ「ま、その屋敷で死んだ武官の二人を白雄と白蓮に偽装するのは大変だったみたいだけどなー。」
白雄「生きている事がバレてしまえば、白龍や白瑛の身が危険になる。・・・だから今まで隠居していたというわけだが・・。」
白瑛「白雄兄上!白蓮兄上!!」
白蓮「・・・おぉ、白瑛か。随分と成長したな!!」
白瑛「どうしてお二人は母上を・・・!!」



白雄「言っただろう、白瑛。アル・サーメンの事はずっと昔から気付いていた。・・・父上を謀殺したあの女を、この国で好き勝手させるつもりは一切なかった。」
白瑛「しかし・・・!!」
白蓮「白瑛。“現実を受け入れる”のと“現実から逃げる”事は大いに違うぞ。」
白瑛「!」


シン「ジュダル・・・!」
ジュ「んぁ?・・・あぁ、バカ殿か。」



ジュダルはシンドバッドを見るものの、興味がなさそうにすぐに目を反らす。



シン「!・・・レイは何処だ。」
ジュ「聞いてどうするんだ?」
シン「連れ戻す。レイはシンドリアの王女だからな。」
ジュ「・・・なぁ、バカ殿よぉ。お前、





いつまでもレイが何も知らずに生きてると思ってんのか?」









シン「・・・!」
ジャ「・・・どういう意味ですか?」
ジュ「今のレイ、シンドリアに戻るつもりは一切ないぞ。それでもいいのなら、会ってみるか?」
ヤム「・・・どういう事?」


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