第25章 お泊まりと友情とくじら島
「ちょ、違いますよ!?確かにゴンは嫁に欲しいくらい……ゲフンゲフンッ…とても優しくていい子ですけど、そんな関係じゃないですよ!ほんとに!!」
勘違いされるのは私にとってとても喜ばしいことだけど、ゴンに悪すぎるよね。
いやでもゴンのお嫁さんにもなりたい!!
あぁどっちなんだ私!!!
ゴンは可愛くて優しくて子犬みたいな天使だけど!!
天使だけどさぁ!!
「……ふふふっ」
「え?」
何を笑っているんだミトさん。
「ごめんなさい、冗談よ。ちゃんの反応が面白くてつい…」
「えっ」
「あまりにも必死だから可愛かったの。ごめんなさいね」
「……………」
……ミトさん、あなた結構Sっ気あるんじゃないですか?
「さて、あの二人がお風呂から上がる前にゴハン作っちゃいましょ!!」
「は、はい…」
「お風呂あがったよ~」
「うお!うまそう!!」
あれから数十分後、ゴンとキルアはお風呂から上がってきた。
あ、なんか二人ともホカホカしてる。
いいなぁ~…私もあとでお風呂借りようっと。
ゴンとキルアが私の隣に座る。
「さぁ、召し上がれ」
「いただきまーす!!」
私は最初に、炒めものを口に運ぶ。
「…うっっまぁぁぁい!!」
「お口に合ったかしら?」
「めちゃめちゃ合ってます!!すごい美味しいです!!」
「それは良かったわ」
ニコッと笑うミトさん。
いやこれ、シェフにでもなれるんじゃ…
「キルア君はどう?」
「すっげぇ美味しい!毒の入ってないメシとか初めてだ!!」
おいキルアァァァァア!!!
毒とか言うなよ!!
ゾルディック家じゃないんだよここは!!
あああ、ミトさんまで怪訝そうに「毒?」とか首傾げてるし!!
「こ、この子の家、食事にいつも変わった薬草使ってるんですよ!!それをいつも毒って言ってるみたいで…」
「あら、そうなの」
また笑顔に戻るミトさん。
あー危なかった………全くこの猫っ毛小僧が!!