第21章 凝と約束と不戦勝
もう一度200階に行って鞄もって一階まで戻る。
たったこれだけの行動でかかった時間30分弱。
おそるべし天空闘技場!
「ハァッ、ハァッ…!!も、もう修行始まっちゃってるかなっ……!?」
私は全速力でウイングさんの宿まで走る。
サンダルだから足痛い!!
コンコン!
「はーい……ってさん!?大丈夫っすか!?」
「げふあっ!!!」
つ、つ、着いた…………!!!
私は宿についたとたん倒れる。
「おや、やっと来ましたか」
「す、すいませんウイングさん…途中かばん忘れてたのに気づいて取りに戻ってました……げはっ」
「いえいえ、そんなに急ぎでもないですし大丈夫ですよ」
いやいやいや。
私一人だけ遅刻じゃ嫌だし。
「それよりもちょうど良かった」
「え?」
「先程ゴン君とキルア君が完成した"凝"を見せてくれたんですよ」
「…………は?」
………………………何 だ っ て !!?
私はゴンとキルアの方を向く。
ゴンは照れ臭そうに笑って、キルアは少しむくれた表情で目をそらす。
こいつら一日で"凝"完成させたんか!!!?
「……ふ、ふざけんなぁぁぁあ!!!」
「落ち着いて下さいさんん!!!分かります!!気持ちは分かりますから!!!」
「止めないでくれズシ!!あの二人への嫉妬と憧れの気持ちが止まらないんだズシ!!ドロドロとした黒い感情が押さえきれないんだズシ!!いまここで発散しなければならないんだズシィィィイ!!!」
「なに言ってるのかさっぱり分かんないっす!!」
私にもさっぱりだ!!!←