• テキストサイズ

大好き☆ハイキュー

第11章 My Cheer Girl (山口 忠)




烏野商店街の近くまで来ると、いつの間にか雨がやんでいた。

山「雨、止んだね」

貴「うん。あ!忠君、気付かなくってごめん。肩、結構濡れてるよ」

傘を持っていた反対側の俺の肩はかなり濡れていた。小さな傘だったし、女の子を濡らすわけにもいかないしね。

彼女は急いで自分のタオルを出し、俺の肩を拭いてくれた。

山「これぐらい大丈夫だよ」

貴「ダメだよ。肩大事にしないと。冷やすとよくないんだよ」

真剣な顔で心配された。俺は嬉しくてつい笑ってしまった。

貴「あ、大げさだって思ったでしょ」

彼女はちょっとすねた顔になった。こんな表情もするのかと思うと、自然と口元が緩む。

山「そんなことないよ。ちょっと嬉しかっただけデス」


彼女は顔を赤くした。そしてごまかすように話題を変えた

貴「えっと・・・その・・・バレー部の練習きつそうだね。自主練もすごいし」

山「俺・・・この前少しだけ試合に出たんだけど、ミスっちゃって。もう絶対二度とあんな悔しい思いはしたくないから・・・。あ、ごめん。なんか愚痴っぽくなっちゃって」

貴「ううん、全然そんなことないよ。・・・私のおばあちゃんがよく”人生には無駄がない”って言ってた。それはいい事も、悪い事も、役に立つ日が来るって事なんだって。だから、その悔しい思いも忠君の役に立つ日が来るよ」

貴「それに私も忠君の事、応援してる。じゃ、私ここで大丈夫だから」

山「え、遅いし家の前まで送るよ」

貴「この辺人通りも多いし、明るいから大丈夫!また明日ね」

そういって彼女は小走りで帰って行った。


/ 287ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp