第10章 Valentine2(及川、月島、夜久、赤葦、黒尾☆)
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部活後、蛍ちゃんは教室に来てくれた。でもまだ怒ってるみたい。
貴「ねぇ、蛍ちゃんなんで怒ってるの?」
月「何でわからないの?つばさは僕の何?」
貴「・・・彼女だけど」
こうして話している間にもどんどん蛍ちゃんは私との距離を縮めてくる。私は怖さで後ずさりしてしまう。いつの間にか壁に追い詰められ逃げられない。いわゆる壁ドン状態だ。
月「じゃあ、何で他の男に媚を売るような真似するの?」
耳元で囁かれ、ゾクゾクする。
貴「・・・そんなことしてないよ」
月「自分の胸に聞いてみなよ」
貴「・・・もしかして忠の?」
月「わかっててやってんの。バカじゃない?」
貴「でも、去年だってあげてたじゃない」
月「去年は彼女じゃなかったデショ」
貴「・・・蛍ちゃん、もしかしてヤキモ
月「うるさい」
言葉ごと呑み込ませるような深いキスに、私の頭はクラクラした。長い長いキスの後、やっと身体を離した蛍ちゃんは私に手を出した。私は黙ってチョコを渡した。
蛍ちゃんはプイっと向こうを向いて、小さな声で呟いた。私の耳に届いた”ありがとう”の言葉。私は蛍ちゃんに抱きついた
END
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バレンタインシリーズ続きます→