第9章 Valentine1(日向、影山、嶋田、菅原、岩泉、澤村☆)
*******************************
お相手は”菅原孝支”
夢主は幼馴染、同じクラス
*******************************
放課後、忘れものに気づいた俺はあわてて教室に戻った。そこには、幼馴染のつばさが一人机で眠っていた。
彼女の机の上には可愛い包みの箱がある。
菅「おーい、つばさ、風邪ひくぞ」
貴「あ、・・・孝支」
菅「どうした。なんで一人で残ってたんだよ」
貴「うん・・・。今日バレンタインじゃん。で、ちょっと」
菅「そうか。・・・今年は俺に義理チョコくれないの?」
貴「今年は本命チョコだけにした」
俺は彼女の机の上にある箱に目を落とした。
菅「・・・渡し損ねたのか?」
つばさのことをずっと想い続けていた俺は”本命”という言葉に肩を落とした。
貴「・・・ねぇ、孝支。これ食べてくれる?」
菅「本命用だろ。俺じゃ意味ないべ」
貴「いいの・・・」
渡す前にでも、彼女がいるとわかったから渡せなかったんだろうか。俺は複雑な気持ちになった。
菅「俺、腹減ってるからホントに食べるぞ。いいのか?」
貴「うん。食べてほしい」
菅「開けるぞ」
半ばヤケクソ気味に箱を開ける。箱の中にはメッセージカードがあり”to 孝支”の文字。俺は思わずしゃがみこんだ。
菅「・・・早く言ってくれよ。俺フラれたと思ったべ」
貴「だって・・・フラれたら幼馴染の関係も壊れちゃうかもって思ったら、なかなか渡せなかったんだもん」
俺は体の力が抜けてくのを感じつつ、チョコを一口食べた。
菅「うまいよ」
貴「ホント?手作りだよ」
菅「味見する?」
俺はつばさに長い長いキスをした。
END
*******************************
バレンタインシリーズ続きます→