第7章 孤爪研磨
ふと目覚めると、身動きが取れない。研磨が私を抱きしめたまま眠っているみたいだ。彼の胸のあたりに自分の顔がある。息がしにくいので少し体制をずらし顔を上げると、研磨の顔が目の前あった。
至近距離でじっと見つめられる。
孤「あ、・・・ごめん」
研磨は耳まで真っ赤になった。
貴「い、いつから起きてたの?」
抱きしめられていることを急に意識し、私は顔が赤くなるのがわかった。
孤「えっと、・・・10分ほど前から」
貴「起こしてくれればよかったのに」
孤「それはつばさでしょ。・・・約束した時間に寝てたんだから」
孤「それに・・・つばさの寝顔・・・可愛いかったから、つい」
貴「!」(恥ずかしいけどうれしい)
抱きしめていた腕を放そうとする研磨に私は自分から腕を回した。
孤「・・・つばさ。今日ごめん。ずっと待ってた?」
貴「うん」
孤「ごめんね」
貴「もう、いいよ」
貴「ねぇ、研磨、私研磨の事すごく好きだよ」
孤「うん・・・、俺も、ちゃんとつばさのこと好きだから」
貴「え?・・もう一回言って!」
孤「・・・恥ずかしいから、もう言わない」
そういって研磨の顔が近づき、互いの唇が触れた。