第28章 lovesickness (月島 蛍)
放課後の練習、朝の事が気恥ずかしくてどう接していいものかと考えていたが、いざ練習となると月島君も集中してたし、私もやることが山ほどあったので考えている暇がなかった。
そうして練習も無事終わり、皆で坂ノ下へ寄る。でも日向君は買い物をするとすぐに彼女と帰っていった。
これからずっと日向君とここで過ごす時間は少ないんだと思うと胸の奥が締め付けられる。いつになったら平気になるんだろう・・・。
皆それぞれ中華まんを頬張っていた時、澤村先輩が話し始めた。
澤「そういえば、桜井は遅くなったとき日向に送ってもらってたんだよな」
貴「あ、私一人で大丈夫ですよ」
澤「いや、家も少し遠いし不審者がいたら危ないだろうから・・・。山口は嶋田さんとこ行くだろうし、方向が同じなのは・・・影山か月島のどっちか・・・」
影・月「じゃぁ「俺」・「僕」が・・・」
影「あ、俺の方が桜井の家に近いだろ?」
月「何言ってんの王様、それって直線距離デショ。道路の距離考えたら僕の方が通り道になって近いから。ってことでお先デ~ス。行くよ」
月島君に手首をつかまれ、私は歩き出すしかなかった。
貴「お、お先に失礼します」
そして影山君の声が辺りに響いた。
影「月島~~!!おぼえてろ~~」