第26章 seeds of happiness (茂庭 要)
それから要さんの誕生日を祝い乾杯をし、皆で食卓を囲み互いの近況を話した。
相変わらず鎌先さんは身体を鍛えていて自慢をしていたし、堅治は後輩が入社し教育係になったが、要領が悪く覚えが悪いと頭を抱えていた。そしてなんと青根君に彼女が出来たという報告が一番盛り上がった。
そんな皆との時間は嬉しくて楽しくてあっという間だった。
笹「さて、明日は仕事だしそろそろ帰るぞ」
青根君はコクンと頷き、皆口々に、そうだな~といって片づけを済ませ、”また今度”と言って帰っていった。
私は何だか急に広くなったリビングを少し寂しくも思った。けどまだ要さんの誕生日は終わっていないのだ。