第25章 マナツノヨル(夜久衛輔)☆
腕をつかまれダイニングに連れてこられた私は大量の水を飲まされ、オレンジジュースと間違えたお酒は衛輔によって証拠隠滅された。
貴「う~~~、ちょっとふわふわするけど、もう平気」
ソファーに横たわった私の額に冷たいタオルを乗せた衛輔が言った。
夜「・・・寝て悪かったよ。そもそも俺が寝落ちしてなきゃこんなことにならなかったわけだし・・・」
貴「・・・」
夜「我慢ばっかさせてごめんな。・・・昨日寝付けなくてさ」
衛輔はバツが悪そうに謝る。
貴「何で?」
夜「何でって・・・お前・・・。察しろよ、それぐらい」
貴「ちゃんと言わなきゃ、許してあげない」
夜「ったく、わかったよ。楽しみすぎて寝付けなかったんだよ!悪かった。でも今日はこのまま寝るぞ」
貴「え!何で?やっぱり私、魅力足りない?!」
夜「何バカなこと言ってんだよ。酒飲んでヤって明日”記憶に残ってない”なんて言われたら俺は嫌だぞ!お前だって嫌だろ」
そして顔を赤らめ、そっぽを向きながら衛輔がボソリという。
夜「それに俺は可愛くない女を好きになった覚えはないから、そんなこと言うなよ」
衛輔ってば、いったいどこでそんなこと言うスキルを身につけたの?!
身体中の血液が沸騰してるのは、衛輔のせいだ。あ~、だめだ。責任とってもらうんだからね。
私は衛輔の首に腕を回しキスをした。
貴「もう、平気だから。・・・ダメ?」
夜「お前・・・、俺の理性崩壊させんなよ。あ~もう、明日覚えてなかったら承知しないからな。・・・お前の部屋行くぞ」
衛輔は、終始優しくしてくれて、私は涙が出そうなくらい嬉しかった。