第24章 カレシノジョウケン(灰羽リエーフ)
そして約束の土曜日。
リエーフは約束の駅前のベンチで待っていた。グレーのシャツに、ベージュの細身パンツ、皮靴、着てるものはシンプルだけど、どっかのモデルじゃないかと思った。
っていうか、周りにいる女の子みんなこっそりリエーフの写メとってるし。・・・うぅ、声かけづらいなぁ。
リ「あ、つばささん、おはざーっす」
リエーフはそんな周りの様子に気付くはずもなく、いつもの調子で声をかけてくる。
貴「・・・おはよう」
リ「つばささん、ワンピースよく似合ってます!!可愛いっス」
貴「別にリエーフの為じゃないから・・・」
リ「可愛いつばささんがみられるんなら、何でもいいです」
リエーフはワクワクした顔で話しかける。・・・そこまで無邪気にされたら、罪悪感を感じてしまうのはなんでだろう・・・。
リ「じゃ、バイキングまで時間ありますから、ちょっと時間つぶしましょうか」
ということで私たちは時間つぶしに、街を歩き回った。
そして、ある1件の靴屋に寄った。
貴(あ、あのミュールかわいい)
リエーフはシューズの方を見ていた。ちょっとこれ履いてみようっと。うん、ぴったりだし可愛い。それに履きやすい。
値段も手頃でもうすぐ私の誕生日だし、お母さんにおねだりしようっと。次まで残ってるといいなぁ。
リ「つばささん、なんか嬉しそうですね」
いつの間にかリエーフが側に来ていた。
貴「え、そうかな?そろそろ、バイキングの時間だからかな」
リ「あ、そうですね。じゃ、ホテルに向かいますか」