第24章 カレシノジョウケン(灰羽リエーフ)
友「灰羽君ってハーフでかっこいいから人気もあるんでしょ。そんな子に好意寄せられたら悪い気しないじゃない。いいと思うけど」
昼休みの屋上、いつも一緒にご飯を食べている友人がいう。
貴「そりゃ確かに悪い気はしない。でもさ、考えてみてよ。私の身長150センチ、リエーフなんて194センチはあるんだよ!!並んだら巨神兵と小人じゃない。44センチ差なんてありえないし」
友「うん・・・、たしかにすごい身長差だけどね」
貴「これで付き合ったら、周りからなんて目で見られるか。リエーフファンも結構いるって話だし、絶対に釣り合わないよね~って見られること間違いないじゃない。」
貴「そもそも何でリエーフみたいなかっこいい子が私の事を好きなのかがわかんない。もっと背が高くてキレイな子なんていっぱいいるのにさ・・・」
貴「それに、私リエーフの事そういう意味で見たことないもん」
友「付き合ってから好きになる事だってあるよ。私なら興味があるなら付き合っちゃうかな。周りが言うことなんてやっかみだって」
リ「チーッス!お友達いいこと言いますね1」
貴「ちょっと、リエーフ?!いつから居たのよ!」
リ「”付き合ってから好きに”ってあたりからデス!だからお試しでいいんで俺とデートしてください!」
貴「い・や!彼氏でもない子とデートしません!」
リ「じーつーはー、ここに某有名ホテルのパティシエによるデザートバイキング招待券が2枚あります。商店街のくじ引きで当たったのでつばささんをデートに誘いに来たんです」
う・・・、そのデザートバイキングはクチコミでかなりおいしいと聞いている。
そしてそのおいしさに比例してお値段もそれなりで、高校生には手の届かないチケットなのだ。これを逃すと行ける機会はないだろう。
り「お願いです!とりあえず1回だけデートしてください!」
貴「し、しょうがないわね。1回だけだからね!」
り「あざーす!!もちろん夜久さんには内緒っすよ」
貴「当たり前でしょ!!」