第22章 大好きだから・・・(日向翔陽)
そんなことがあって迎えた4月。鳥野高校に入学した私は孝支に誘われていた男子バレー部で彼と再会したものだから、舞い上がってしまったのだ。
女の子から告白ってどうなんだろうと思ったけど、勇気を振り絞り告白。翔陽は顔を真っ赤にしながらも快くOKしてくれた。
でも・・・やっと彼氏が出来たと思ったのもつかの間、バレーバカ単細胞である翔陽との付き合いは恋人というより、男女の中で一番仲のいい友達のような付き合いなのだ。
貴重な休みの日も映画の帰りに、なぜか市営の体育館なんかにいって、結局練習につきあってたり・・・。
雑貨屋さんとか見てたはずなのに、気付くとスポーツ用品店の方にフラフラと吸い寄せられていったり・・・。
なのに真剣にバレーをやってる時も、彼の無邪気な笑顔にもドキドキさせられっぱなしで、私一人だけが振り回されているみたいなんだ。