第19章 笑顔の先・・・(二口堅治)
それから大分たったある土曜。春高予選に向け練習量も増えていた中、久しぶりに部活が休みになった俺は駅前の本屋で月刊バリボーを買い、外に出た時つばさを見つけた。
いつもはパンツ姿の多い彼女だが、珍しくフワフワのスカート姿だ。
二「おい、つばさ何してんだ?」
貴「あ、堅治。偶然だね。今、待ち合わせ中なの」
貴「・・・実はここに来る前に話したいことがあって家に寄ったんだけど、出かけた後だったから・・・。あ、これ期間限定のすっぱいグミ見つけたからあげる・・・」
二「サンキュ、って別に話なら電話とかでも・・・」
貴「え~~~っと、ちゃんと会って報告したいなと思ってさ」
つばさはさっきから顔を赤くしていて、なんだか歯切れが悪い話し方をしている。
二「報告って?」
貴「・・・実はさ、小梅がいなくなったときに保護してくれた人なんだけど、堅治も知ってる人で・・・」
その時、聞きなれた声が聞こえた