第2章 澤村大地 (お誕生日おめでとう記念)
澤「・・・あー、さっきはごめん。いいすぎたよな」
貴「なにが?大地と一緒にいたいのは本当だし。」
肝心なところで俺はこいつに頭が上がらないような気がする。
澤「とりあえず、今日はもう遅いから送ってく」
貴「え、いいよ。すぐそこなのに。あ、忘れてた。プレゼント開けてみてよ」
プレゼントはマフラーだった。
貴「この前、樹に引っ掛けて破いたって言ってたから。貸して」
つばさは背伸びをしてマフラーを俺の首にかけ・・・そして自分のほうへ引っ張った。唇と唇が重なる。
貴「プレゼント第3弾」
つばさの顔が赤いのは外の寒さだけじゃない。
澤「プレゼントにしては全然足りない」
貴「えっ」
俺はつばさの腰に手を回し、顔を上げさせ長く深いキスをした。
キスから解放されたつばさの顔はさらに赤くなり、上目づかいに俺を見ていた。
澤「今はここまでにしといてやる。そんで夜が明けたらウチに来い。覚悟しとけよ。それから・・・近いうちにお前のオヤジさんに挨拶しに行くから」
貴「うん!ありがとう」
つばさは満面の笑みを浮かべた。
俺は彼女の手を取り歩き出す。この先もずっとこの笑顔が俺の側に在りますようにと願いながら。
End
→あとがき