第16章 Beginning (東峰 旭)
つばさsaid
・・・旭、あれから相当意識してるなぁ。っていうか、私が気付いてると思ってないな。何年あんたの”姉”やって来たと思ってんの。
私もまずかったな。酔っていたとはいえ、旭の前で泣くなんて。こっちまで意識しちゃうじゃない。
でもまだ旭は高校生だ。お互い頭を冷やした方がいい。
東京行きの話・・・ちょうど良かったんだ。
ご飯を頂き、旭がコンビニに行くついでに送ってもらう。
貴「あ、おいしい紅茶貰ったの。分けるから叔母さんに持って行って」
旭を部屋に上げお茶を分けていると、お腹に激痛が走った。昨日もこんな事あったな。休んでたらおさまったんだけど・・・。今日は・・・痛い、だめだ立ってられない。目の前が歪んで見える。
私はお腹を押さえた。・・・意識が遠くなる。・・・旭が私を呼ぶ声がかすかに聞こえ、抱き上げられた・・・。旭の匂いがする。安心した私は意識を手放した。